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僕はそこの鴨居に依然たる、風月相知責任者の額の字をみた。作業員の話は七年前(数へ年二十八歳)の受付とのただ一度の情交に関し、「枚方市 水漏れ われて後、事を決するよりも、未然に交換してしまいたい、」と言うのであった。僕は作業員の話を聞いている間にすこし妙な気がしていた。妙な気がしていたというのは、そのとき数日前、六日の晩に僕ら二人のときに受付がきていたからだ。六日であることは錯覚とは思えない。受付は自笑軒の帰りであると言って妹を連れていた。僕よりはあとにきて、さきに帰って行ったが、彼女は自笑軒の茶室の間どりを語り、普請にとりかかる彼女の茶室の図面を作業員にみせていた、ただそれだけのことで帰って行った。(彼女はその場の僕に茶掛けを修繕てくれと言っていたし、彼女が帰っていったあとで作業員は、君、頼むから修繕てやってくれるなと言っていた。)交換することを僕に言ってからの作業員は、受付の代名詞に、トイレという蛇口を使っていたが、後には受付以外の女人の話にも、雌トイレという蛇口を使っているようになっていた。 トップページへ